
犬のでべそはヘルニアだった!?成犬になっても治らない場合は手術が必要
犬のでべそ。あまり見かけることは少ないですが、実は病気の可能性もあるほど注意が必要なものです。犬のでべそは先天的なものが多く、ほとんどの場合が子犬の間に自然と治癒されます。しかし、成犬になってもでべそが残ってしまっている場合には、時として手術も必要になってきます。今回は犬のでべそについて解説します。
この記事の内容はこんな感じ!
犬のでべそって、ヘルニアだったの!?
犬のでべそを治すには手術が必要
でべそで発症しやすい病気
でべそになりやすい犬種はいるの?
犬のでべそって、ヘルニアだったの!?

犬のでべそのほとんどの場合が、臍(さい)ヘルニアと言われるものです。
これは本来なら、生後まもなく腹腔からへその部分につながっている穴が閉鎖されるはずなのですが、この閉鎖が十分ではなく穴が開いた状態で腹腔内部の脂肪や内臓の一部がででしまっている状態を言います。
大きさは親指の先くらいのものからりんごくらいの大きさになるものもあります。「ウチの子でべそ?」と思ったら、一度獣医師に診察してもらいましょう。
犬のでべそを治すには手術が必要

では、このでべそって治るのでしょうか?
生後間も無くから3ヶ月くらいまでの子犬のでべそは、成長と共に腹筋が発達することによってでべそがなくなることが多いです。また、でべそが小さく柔らかくて押したらすぐに戻るような状態であれば、癒着などは考えられませんので、しばらく様子を見ることになります。
多くの場合、生後6ヶ月から8ヶ月くらいの間に自然治癒します。
ただ、このでべそを完治させるには、手術しかありません。男の子は去勢手術、女の子は避妊手術の時に同時に行うことができます。同時に行うことで、麻酔も1回で済みますし、愛犬の負担も少し和らげることができますね。
でべそで発症しやすい病気

犬のでべそで、最も気をつけなければいけない病気は、腸閉塞です。
普通、穴からでている脂肪や内臓は腹膜で包まれています。ですから、この腹膜に覆われていれば、皮下にでていたとしても内臓は守られているのです。しかし、この腹膜に何らかの異常があれば、そこから直接、内臓が飛び出し腸閉塞を起こしかねないのです。
その場合、かなり激しい痛みがあるので愛犬の様子をいつも見守ってあげてください。腸閉塞になれば、すぐに手術をしないと生命に関わります。
ただ、多くの子は自然に治りますし、ヘルニアがあっても元気に過ごしている子もたくさんいます。
ですから、一概にでべそだからといって、他のいろいろな病気にかかりやすいとか言うことはないようです。
でべそになりやすい犬種はいるの?

でべそ、つまり臍ヘルニアは先天的なものです。どの犬にも起こりうる可能性があるのですが、その中でも比較的に発症しやすいとされている代表的な犬種を以下にまとめてみました。
■先天的にでべそになりやすい犬種
- シーズー
- アメリカン・コッカ・スパニエル
- ビーグル
- 秋田犬
- キャバリア
特に、シーズーは、でべそになりやすいと言われています。
もしもペットショップなどで、「でべそ」と表示されていれば、しっかりと説明を受けて納得した上で購入する方がよいでしょう。
