
愛犬を会社にも連れて行きたい!犬との同伴ワークが企業にもたらす意外なメリット
近年、アメリカで注目を浴びつつあるのが社員の愛犬同伴が可能な企業です。職場に犬がいるだけで、いろいろな嬉しい効果が期待出来ることが分かっています。それらは、一体どんな内容なのでしょうか?
この記事の内容はこんな感じ!
ドッグフレンドリーなアメリカ企業
犬が職場にいることのメリットは?(健康面)
犬が職場にいることのメリットは?(仕事面)
ドッグフレンドリー企業増加への課題は?
ドッグフレンドリーなアメリカ企業
「愛犬と一緒に仕事に行けたらいいのに…」犬を飼っている人なら、一度はそう考えたことがありませんか?出勤に愛犬同伴可能、そんな夢のような企業がアメリカにはあるのです。
ドッグフレンドリーな企業で最も有名なのは、Google社。同社の魅力は、充実した職場環境やユニークな社内規則だけでなく、愛犬家の社員に理解がある点があげられます。社内規則には、『We're a dog company.』と、明記されているほどの徹底ぶりです。職場に連れて来られる犬たちには、犬の写真入りの身分証明書が発行されています。そういった自由な社風と洒落っ気が、アメリカらしいと納得させられますね。
Bark & Co社も、ドッグフレンドリーな企業の一社です。同社は、愛犬のために健康に配慮して製造されたおやつやおもちゃを毎月愛犬家に届ける、『BarkBox』というサービスを提供して大成功しています。社内には常時、15~20匹の犬がいます。カウチに寝転びながらパソコンに向かう飼い主のそばで、幸せそうにくつろぐ愛犬の姿も。
これらの企業の他にも、業種を問わずドッグフレンドリーな企業があります。ある統計によると、2012年の時点でその数はアメリカにある企業全体の17%に及ぶことが分かりました。それから数年経った今では、ドッグフレンドリーな企業の数はさらに増加していると予想されます。
犬が職場にいることのメリットは?(健康面)

アメリカでは、犬が職場にいることが社員にもたらすメリットに、人々の関心が集まっています。
まず、一番のメリットはストレスの軽減です。ペットに触れること自体がストレス発散効果があるのは言うまでもありません。職場で頭が痛くなる問題を抱えているときや、締め切りに追われてイライラしているときもあるでしょう。そんなとき、ふと足元や膝の上を見ると、愛犬がいる…それだけで、癒し効果は抜群です。大好きな愛犬をそばに、終始しかめっ面を続けるのは困難ですよね?
他には、職場で犬と触れ合うことで血圧やコレステロール値を下げる効果が報告されています。犬を排泄させるために時折席を離れるので、散歩という名の適度な運動をすることになります。散歩は糖尿病などの生活習慣病の発症リスクを下げるのに役立つのです。散歩に行くことで、長時間のデスクワークから起こる背中や腰の痛みを軽減させるという医学的研究結果も出ています。
犬が職場にいることのメリットは?(仕事面)

犬が職場にいることは、社員の仕事面にも好影響を与えていることが、アメリカのセントラル・ミシガン・大学の研究者が2010年に行った調査で分かっています。
実験では、犬がいるグループといないグループに分けて、それぞれのグループに課題に取り組んでもらいました。その結果、犬がいるグループの方がいないグループよりも、信頼という点においてチームメイトをより高く評価し、チームメート同士の親密さを増したことが判明しました。
また、他の研究では、愛犬の同伴を認められている社員だけでなく、犬と触れ合うことを楽しむ社員たちの職場での満足度を高めることも分かりました。そして、満足度が上がるにつれ、離職率が下がったということでした。
愛犬が職場にいることは、社員をより社交的にさせる効果もあります。犬を通じて、今まで面識がなかった社員と話すようになったと答える人が多いそうです。これは、私たちが犬を散歩に連れて行くと、犬という共通点から知り合いや犬友達が出来るのと同じですね。
社員がハッピーな気持ちで働ける職場環境では、仕事の効率が上がり、より良い成果にも期待出来ます。社員、企業の双方に良いことずくめで、まさにWIN-WINの状況です。
ドッグフレンドリー企業増加への課題は?
ドッグフレンドリーな企業には、とても魅力的な響きがあります。実際、若い人たちをより惹きつけているようです。メリットも多いので、今後もドッグフレンドリー企業の数は、どんどん増えて行くのではないでしょうか?
愛犬家はドッグフレンドリーな企業で働くことで、愛犬を長時間家に留守番させておく罪悪感からも解放されます。犬を一匹で留守番させるのは可哀想…という理由で、犬を飼うことを諦めていた人には朗報です。
ドッグフレンドリー企業に課題があるとすれば、犬が苦手な社員やアレルギーがある社員にどう対応するかでしょう。よく訓練され社会化されている犬しか同伴出来ないようになっているようですが、万が一の事故があればどう対応するのか?アレルギーがある社員と犬の棲み分けは?また、その企業で働きたいのに犬がいるから断念した…といったクレームがないのか?訴訟大国アメリカなだけに、非常に気になるところです。
日本でもドッグフレンドリーな企業が出来ればいいなと思いますが、通勤事情がそれを阻みます。車通勤が当然のアメリカと異なり、電車通勤が多い日本。満員電車に犬を連れて乗るのは、不可能に近いでしょう。
アメリカと日本では、労働倫理や『職場へペットを同伴すること』に対する社員のとらえ方や理解が異なるのも事実です。残念ながら、日本での実現化は無理そうですが、犬が職場にいれば、働き過ぎでお疲れの社会人の心を癒すことが出来るのにな…と思わずにはいられません。
参照:Pooch Power: What Dog-Friendly Workplaces Can Do For Your Business
参照:11 Famous Companies With Enviable Pet-Friendly Policies
参照:Pets at Work: Startup Fad or Wellness Trend?
