【チワワ密売】2年に渡る極秘捜査

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2013年、NGO団体『Life Investigation Agency(ライフインヴェスティゲーションエージェンシー)』、通称LIA(エルアイエー)は、ブリーダーの許可を持たない男がチワワを密売している情報を掴みます。

LIAは、年間におよそ100件もの動物犯罪や環境犯罪などの調査を警察や政府機関と連携して告発および摘発活動を行っている非営利団体で、いわば民間の動物虐待Gメンです。




引用の出典元:実録!犯罪列島2015冬 チワワ密売男vs動物虐待Gメン

数年前から、チワワに関する謎のチラシが都内各所の電柱で見かけられるようになりました。

【チワワ生まれました 欲しい方TEL下さい 売り 携帯 0903217××× 田中】

ときには、マンションすべてのポストに投函されていることもあり、SNS上でもこのチラシが話題となっていたのです。

一度は逮捕されたものの無罪放免

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2013年の冬、LIAの調査員は、チワワを不法に繁殖させ密売している男の電話番号に連絡を入れ、接触を試みました。

指定された場所に現れた田中と名乗る高齢の男。手に持っていたのは無造作にレジ袋で包んだ箱でした。

調査員の「犬はどこですか?これがそうですか?」との問いかけに、「チワワは小さいんですよ」と訳の分からない言葉を返してきます。

そして、箱の中から2匹のチワワの首根っこを掴み「チワワです」と調査員に披露。生後1カ月と20日だという子犬は怯えるように震えていました。

「震えてますけど」との問いかけに「初めて出したからね」と、何食わぬ顔で答える男。

気温6度という寒空の中、毛布にくるむこともなくバイクの荷台に乗せて来たことで、子犬は震えが止まりませんでした。

「10万円で売るからどっちか1匹持って行きなよ」と男は調査員に販売をしてきましたが、調査員が考えさせてほしいと返答すると、再び手荒にチワワの子犬を小さな箱に押し込むと、レジ袋を縦にしてその場を立ち去りました。

調査開始から約半年後、犬に対する知識も愛情のかけらもない男の映像を告発状とともに警察に提出。販売登録の許可を得ていなかった男は動物愛護法違反の容疑で書類送検されました。

しかし、検察庁が不起訴としたことで男は無罪放免。このことが更なる密売や動物虐待を繰り返させる結果となるのです。

再び行われていたチワワの密売

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2013年の書類送検から2年が経った2015年。チワワ密売に関する情報がLIAに舞い込んで来ました。

2年前と同じ携帯番号、名前を林に変えたチラシが都内各所の電柱に貼ってあるというのです。

貼り紙のエリアは板橋区、練馬区、豊島区、中野区、杉並区、新宿区、渋谷区、世田谷区と2年前よりも拡大していることを調べ上げた調査員は、間違いなく同じ男が継続して販売を行っていることを確信しました。

そして購入者を装った調査員と女性協力者は再び男に接触を試みます。商業施設のベンチを指定し現れた男の顔は、まさしく2年前に書類送検された男と同一人物でした。



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引用の出典元:実録!犯罪列島2015冬 チワワ密売男vs動物虐待Gメン


「さあ見てくださいよ」と猫なで声で段ボールを広げる男。しかし、チワワの右足の付け根には傷があり化膿していました。

さらには劣悪な環境下で飼っていることを裏付けるかのように、子犬は体を掻き続けるのです。

調査員が血統書の提示を求めると、2006年の日付が書かれた血統書を見せます。

調査員が持参していたビデオカメラで血統書を撮影しようとしたところ、突然「今、忙いでるから」とバイクのハンドルにチワワの入った袋を引っ掛けると、逃げるようにしてその場を立ち去りました。

調査員は逃げ去った男の自宅を追跡調査すべく車で尾行を始めますが、何かを察知したようで赤信号を無視して逃げようとします。

こんな不届き者を絶対に逃がす訳にいきません。用意していたバイク班によりチワワ密売男の拠点が発見されました。



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引用の出典元:実録!犯罪列島2015冬 チワワ密売男vs動物虐待Gメン


後日、この男が募集していた「お手伝いさん」の貼り紙により、女性調査員が男の自宅に潜入。そこには、危険なものやゴミが散乱した庭で飼われている、7匹のチワワの子犬がいたのです。

男はお手伝いで来たはずの女性調査員にも、安くするからと売りつけようとします。

さらに、「散歩なんか要らない。家には入れない、絶対。犬に振り回されてるようじゃ疲れちゃうでしょ。」と自らの飼育状況が異常であることにも気が付かない口ぶりでした。

調査員たちはすぐにでもチワワたちを救出したい気持ちを抑え、男が2度と密売ができないよう、すべての拠点と証拠集めに奔走します。

調査を継続した結果、男は荒川河川敷のホームレスに複数匹のチワワを1万5千円の報酬を渡して預けていることが判明しました。

調査員がホームレスに事情を聞きに行くと、「1匹は川に落ちて死んでしまったことを謝ったが、男は死んだって構わないよ」と言っていたのだそうです。ほかにも、売れ残りのチワワをホームレスにあげていること発覚。

警察や保健所からも再三注意を受けていた密売男は、一時的に隠蔽するためにホームレスを利用していたのです。

チワワを道具として扱う男によって、これまでに何匹のチワワが命を落としたのか…、せめて今生きているチワワを助けたい!と、調査員は怒りを懸命にこらえます。



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引用の出典元:実録!犯罪列島2015冬 チワワ密売男vs動物虐待Gメン

女性調査員が客のふりをして電話を入れ、男がチワワの売買の話をし出したところで、LIAの代表が直撃しました。

「販売許可持ってるんですか!?」「販売じゃないよ、里親にあげてるんだ。助けてやってるんだ」そんな苦しい言い訳を繰り返したのち、男自ら「練馬署に聞きなさい!」と墓穴を掘ります。

代表は男の言葉どおり、警察に動物の違法販売をしている男と一緒にいると通報。すると男はチワワを無理やり密閉式の保冷バッグに詰め込んで逃走を図ろうとしたのです。

しばらくして2名の警察官が駆け付け、さらに、担当する生活安全課の捜査員も到着。密売男は、つい先日も東京都からも指導を受けたばかりでした。

密売目的の飼育現場を検証するため、その場で男を警察車両に乗せ自宅に向かいます。警察官立ち合いの元、虐待同然の飼育状況が確認されました。

警察官の指示に従いチワワをケージに移し替える最中も、男はふてくされた態度を隠しません。手を伸ばした男を怖がるようにして逃げるチワワの首根っこや足を掴み上げ、無理やりケージに押し込む始末です。

状況を見るに見かねたLIAの代表は、警察官の許可を得て保護に協力します。抱き上げた不安げな表情の子犬に「大丈夫」と声をかけながら。

そして、密売男と対面し「もう2度と動物を使って商売しないでください」と言い渡しました。

男の自宅から保護された8匹のチワワはLIAが引き取ったのち、動物病院での検査を受けて染みついた汚れを綺麗に洗い流してもらいました。

そして、8匹は初めての散歩をすることができたのです。その後、長野県の動物保護施設にて心身の傷の回復を待って里親が探されたようです。

複数回の逮捕にも反省の色なし

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2015年の逮捕時も無罪になったのかどうか、調べ尽くしましたが判りませんでした。

しかし、2017年10月11日になり、密売男こと東京都練馬区春日町の無職、諏佐孝三郎容疑者(84)が、動物愛護法違反の疑いで逮捕されたことがTBS「あさチャン」で放送されました。

2015年9月、「第1種動物取扱業」の登録なしで練馬区の40代と60代の女性にチワワ3匹を計18万円で販売した、という容疑です。

諏佐孝三郎容疑者は警視庁捜査員らの呼びかけを無視し、1時間半が経過しても一向にドアを開けません。業を煮やした警視庁捜査員は窓から顔を出す諏佐容疑者に逮捕状を見せ連行するに至りました。

数々の証拠がなければなかなか逮捕にまで至らない動物虐待の現実。これもひとえに、LIAが継続した調査の賜物です。

逮捕された諏佐孝三郎容疑者は、またもや開き直りの態度で「お金をもらって他人に犬を売ったことはない」と容疑を否認しているとのこと。

再三に渡る警察や保健所からの勧告を無視し、動物の命を粗末にした諏佐孝三郎容疑者には実刑がくだされてしかるべきなのではないでしょうか。

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