まともに生涯を全うできないグレイハウンドたち

引用の出典元:www.thedodo.com

グレイハウンドのドッグレースでは、時速70キロもの最速で獲物を追いかけるため、10頭に1頭は大怪我をしたり命を落としたりするといいます。

また、脚力の衰えから4歳程度で引退となり、調教師や里親、ボランティア団体に譲渡されます。ドッグレースの過酷さゆえ、5歳程度で寿命を終えるグレイハウンドもいます。グレイハウンドの寿命は10~13歳ですから、いかに短いかがわかります。

2015年には、オーストラリアのドッグレース業界で、毎年1万3000~1万5000頭もの健康なグレイハウンドが殺処分されていることがわかりました。速く走れない=不要という考え方なのでしょう。

たとえ殺処分されなかったとしても、血統を残すためのパピーミルや輸血用の血液製造機としての余生を余儀なくされる犬もいます。

ドッグレース用のグレイハウンドの中で、幸せな余生を過ごせるのはほんの一握り程度なのだそうです。

保護されたグレイハウンドは分離不安症だった

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アメリカの「Going Home Greyhounds」という団体によって、4歳のオスのグレイハウンドが保護されました。ドッグレースで引退したグレイハウンドを引き取って譲渡している団体です。

しかし、保護犬はスタッフに慣れることはなく、どこか不安そうな表情でした。調教師の訓練以外では人と触れ合うことはなかったようです。唯一の人間との接点だった調教師と突然離れたことや、日頃から一人ぼっちで過ごしていたことが影響したのかもしれません。

しばらく団体で過ごした後、ペンシルベニア州・ピッツバーグ在住のスコットさん夫妻がこのグレイハウンドの里親になりました。

スコットさん夫妻の家に到着した時も視点が定まらず、辺りを警戒し不安定な様子を見せています。グレイハウンドは神経質で臆病な一面を持つので、不安感の強い状態で突然人から優しくされても、どのように接して良いのかわからなかったのでしょう。保護されたグレイハウンドは分離不安症になっていたのでした。

スコットさん夫婦はこの不安な顔をした男の子に「モズレー」と名付け、生涯愛情をかけ続けようと決めました。

少しずつ心を開くグレイハウンド

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当初は、飼い主と関わることを拒否し、自分のスペースから一切動こうともせず、触ろうとすれば防御するような態度を見せていたモズレーですが、夫妻の愛情を受け少しずつ心を開いていきます。

夫婦は諦めることはなく、毎日モズレーに優しく語りかけ愛情をかけ続けました。長い期間かかりましたが、スコットさん夫妻とモズレーは信頼関係を築き上げることができるようになりました。

その後、奥さんのお腹の中には新しい命が宿ります。モズレーは日々大きくなっていくママのお腹に顔をあて、愛おしそうな表情を見せるまでに変化していました。もう、怖がりのモズレーはどこにもいません。

赤ちゃんにも愛を注ぐグレイハウンド

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モズレーは8歳の立派な大人になっていました。スコットさん夫妻は、生れてきた男の赤ちゃんに「ルーカス」と名付け、モズレーにお披露目します。

まだか弱い赤ちゃんにモズレーはとても興味を示していましたが、どう接すれば良いのかはちゃんとわかっています。

モズレーはルーカスのお兄さんとして、赤ちゃんが眠っているのをソファの上からじっと見守ることもできます。赤ちゃんがママに抱っこされていてもヤキモチを焼くこともなく落ち着いています。

人の愛を知らず、ただただ走らされていたモズレーでしたが、今では大好きなパパやママ、そして弟に愛を与え続ける頼もしい存在になりました。

辛い経験を乗り越えて、幸せな余生を過ごせるようになって良かったですね。

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この記事を書いたライター

Tsunayoshi ひまわり
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