伝統の犬肉祭り

引用の出典元:www.dogingtonpost.com

犬肉祭りは、中国の広西チワン自治区玉林市で夏至に合せて毎年行われている伝統的な祭りです。この祭りでは、食用目的で約1万匹の犬の命が消えていくと言われています。

祭りの間、犬たちは感電死させられ、焼かれ、時には生きたまま皮を剥がれるそうです。インターネットで検索してみると、犬が逆さにフックから吊るされたり、犬の亡骸が路上に転がっている様子を写した写真がいくらでも見つかります。愛犬家にとっては、見るに堪えない光景でしょう。

中国の一部の地域では、犬肉は冬季の重要な栄養源として重宝されています。また、中国医学の観点では、滋養強壮や血液の循環を良くするとして医者からも犬食を勧められることもあるそうです。

祭り用の犬はどこから調達した?

引用の出典元:newsinfo.inquirer.net

この祭りに関して動物保護団体たちが問題視している点は、単に犬肉を食べるということだけではありません。

祭り用の犬たちが、どういった経由で調達されているかという点です。業者が多くの犬たちを、何らかの違法な手段で入手していると見られています。1万匹の犬たちは、食用に飼育されたのではなく、そのほとんどが盗まれた誰かのペットであったり、路上をうろついているものを捕獲した野良犬だというのです。

家畜として飼育されていない犬たちには、適切な検疫は実施されていません。その理由から、出所や健康状態が不明な犬を食するのは安全なのか?という疑問も持ち上がっています。

世界中で白熱する議論

世界中の愛犬家や動物保護の活動家たちが玉林市の政府機関に対し、犬肉祭りを中止するように訴えています。有名人をスポークスマンとして抗議したり、中にはアメリカのオバマ大統領宛てに、犬食祭り廃止のための嘆願書を提出すべく署名運動をする人もいます(ホワイトハウスは署名数が2万5千を超えると、何らかの回答をする必要があります)。

最近では、ヒューマン・ソサイェティー・インターナショナルの中国支部であるチャイナ・アニマル・プロテクション・ネットワークのメンバーが、200匹以上の食用の犬猫を運搬中のトラックを足止めをしました。

3日間に及ぶ運転手との交渉の結果、犬猫の保護に成功しました。その間、メンバーたちはトラックに乗せられた犬猫に、食事や水を与え続けたということです。

トラックに乗せられていた犬猫の多くには、まだ首輪や迷子札などが付けられたままで、明らかに誰かのペットとして可愛がられていたのを盗んで来た様子でした。

今後の犬肉祭りの行方は?

今回、活動家たちに保護された200匹以上の犬たちは、後々ヒューメイン・ソサイェティーを介して、新しい飼い主が見つけられる予定だそう。

オンラインの署名システムを通じ、世界中の莫大な数の署名が玉林市に寄せられています。近年の世界中の愛犬家からの批判に伴い、犬食祭りは中国にとって不名誉と考える中国人も増えて来ています。

ある調査によれば、69.5%の中国人は一度も犬肉を食べたことがなく、64%が犬肉祭りの廃止を支持し、62%が犬肉祭りは中国のイメージを悪くし、51.7%が犬肉の流通を完全に禁止すべきだと回答しています。

しかしながら、この回答は玉林市以外の場所に暮らす中国人から寄せられたもので、玉林市民との間には、犬食に対して意識的に大きな隔たりがあるようです。

他国の食文化についてとやかく言うことは、内政干渉とも取られかねません。また、場合によっては、牛や豚は良くて何故犬は食べてはいけないのか、といった議論にも発展しかねない繊細なテーマでもあります。

しかし、このニュースを耳にするたび、愛犬家にとってはやはり胸が痛むのは確かでしょう。今後、犬肉祭りがどうなって行くのか非常に気になるところです。

参照:Yulin Dog Meat Festival: 200 Dogs Rescued from Slaughter

参照:Dog meat festival damages China’s reputation overseas—survey

無料で動物保護団体を支援する

協力:NPOを無料で簡単に支援できる!gooddo

この記事についたタグ

この記事を書いたライター

Tsunayoshi オリビア
読者の皆様により良い情報をお届けします!

話題のキーワード

今話題のしつけ関連ワード