目を覆うほど痛々しい状態で保護された野良犬

引用の出典元:metro.co.uk

観光地としても知られるタイ、チェンマイの道端に、恐ろしいほどに傷付いた1匹の野良犬が佇んでいました。

イギリスの慈善団体によって保護された犬は、体中の傷だけではなく顔面にも酷い損傷があり、頭蓋骨の一部が露出しているほどだったのです。

"キス"と名付けられたメス犬が、これほどまでに傷付いた理由はまったくわかりません。

ただ、キスが重度の皮膚病で苦しんでいたことや、腐った部分にハエがたかり巣食われていたことが推測されます。

キスの治療をまかされた『Worldwide Veterinary Services (WVS)』の経験豊富な獣医師でさえ、「これまで看てきた中で最悪の状態」だと感じるほどでした。

世界的規模の慈善団体の尽力

引用の出典元:metro.co.uk

保護されたとき、キスはガリガリで体重も少なく衰弱していたために、半分意識はなく反応さえ見せませんでした。

特に、目の下には大きく深い傷があり、皮膚と組織は壊死していました。どれほど長い期間この状態でいたのかと、『WVS』の獣医師は心を痛めます。

WVSは、開発途上国の動物福祉や人々の生活向上を目指す慈善団体です。人道援助機関と協力して、戦場や難民キャンプ、被災地などで苦しんでいる犬や猫を無償で治療してきました。

さらに、現地の獣医師などに世界クラスの治療技術を教えています。インドとタイには医療訓練センターが常設されていたこともあり、キスは高い医療を受けられることに。

保護犬への集中治療が開始される

引用の出典元:metro.co.uk

重症だったキスは集中治療を受け、少しずつ傷が回復していきます。そして5週間が経つころには、カチカチだった皮膚や傷は癒え、美しい被毛と愛らしい表情を戻りました。

心配されていた頭蓋骨の穴も、高度な医療により綺麗に塞がりました。穴の部分には被毛まで生えています。

薬物療法やリハビリも行われ、キスは完全に健康を取り戻すことができました。あとはキスの心の傷が癒えるのを待つだけです。

保護されてからわずか1カ月余りで、ここまでの状態に戻れることはまさに奇跡としか言いようがありません。

WVSでは、世界中の動物たちが直面している現実や課題を、愛犬家や寄付をしてくれる人々に見てもらえるよう、キスの写真や記事を発表したのだそうです。

タイは犬に優しい国、という表向きのイメージとは真逆の過酷な現実がありました。

奇跡的に命を救われたキスでしたが、世界中にはたくさんの野良犬たちが苦しんでいるのかと思うと、本当に辛い気持ちでいっぱいになります。

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