フードはタイミングが合えばもらえることも

引用の出典元:tsunayoshi.tokyo

ボランティアで活動している団体にとって、ネックとなるのはやはりコストの面だろう。特に犬のフード代は頭を悩ませるところだ。ところが、カヤ成犬譲渡の会ではフードに関してはほとんど悩むことはないという。



箱崎さん:最近も少し大きめの愛護団体の方とお会いしたときに、その方はフードが手に入らなくて困っているとおっしゃっていたんですよ。1日5キロのフードが必要で、フード代だけで大変らしくて。

でも、うちの会はフードに関しては困っていません。頼み方の問題じゃないのかなって気はするんですけどね。お付き合いのあるメーカーや問屋さんのところで、穴の開いたのとか商品にならないくらい賞味期限が迫ってるものとか、そういう通常であれば処分になるものを結構頂けるんです。あらかじめお願いしておくと。

おそらくプロ同士が業者さんにお願いするのは簡単ですが、愛護団体が「ください」といってもなかなか難しかったりとか、逆にあげ辛いっという部分もあるんでしょうけど。

メーカーさんも、コンスタントに月に何十キロっていわれても困ります。でも、例えばフードのパッケージが変更になるタイミングならまとめて出ることはあるとか、その辺がうまくいかないのかなって気はするんですよね。

動物病院経由だとそういう形でフードは手に入りやすいから、いつも行っている病院の先生にお願いしてみたら、とアドバイスしたんですけど、あまりうまくいかないみたいですね。

保護している間はストレスがたまっている状態

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箱崎さん:保護犬の時代ってその子の人生で最悪な期間じゃないですか。迷子になる、あるいは捨てられて、よく分からないおばさんに連れて来られて。

うちなんて家じゃなくて施設なので、店舗に預けられて、飼い主もいるんだかいないんだか分からない状態で数ヶ月暮さなきゃいけないっていう。

すごくストレスをかけているので、ある程度高齢だったりとか、基礎疾患を持っている子とかだとそこで一時的にすごく悪化していることも多かったりするんです。
でも、意外と譲渡してお家が落ち着いてしまえば元気になる子もいるんですよ。

たとえば、もう毛根もないだろうなっていうくらい、鼻の頭がはげてる子がいたんです。なので、譲渡が決まるときにこの部分は生えてこないと思いますということをお伝えしたんですけど、半年もしないうちに飼い主さんからメールで写真を送ってもらったら、その部分からちゃんと毛が生えてきていて。

そういう環境のストレスでみんな体調が悪くなって、いろいろな悪いところが出ちゃうこともあるんだなって、実感させられましたね。

成犬譲渡へのこだわり

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会の名称に「成犬譲渡」という言葉がわざわざ付いているということは、やはり何かしら成犬へのこだわりがあってのことのはずだ。



箱崎さん:子犬の場合は、私達が頑張らなくても新しい飼い主さんが決まるんですよ。欲しい人がたくさんいるし、今は動物愛護相談センターで譲渡会も開催されているので、条件が良い子犬はすぐ決まるから、そこはわざわざやる必要はないよねっていう感じだと思います。

だからあえて「成犬譲渡」にしています。うちは無理はしない方針で数勝負じゃないので、本当にゆっくりと飼い主さんを探せる感じです。

だから、逆に引き取り手の応募があった場合でも断るケースもありますね。この子はこういう子なのでお宅の家族構成だとちょっと無理だと思いますとか、そういった理由で。

成犬ということで正直、譲渡先のマッチングはすごく難しいと思うんですね。マッチングするまでの相手を探すのが大変で、そこの部分をすごく大事にしているという感じです。

子犬の場合、親の性格半分、その後の育て方半分という風にいわれますけど、その家庭の色に染められた子が出来上がるんですよね。

でも成犬の場合はすでに性格が出来上がってるじゃないですか。人間だって30歳くらいになると、性格は変えられないですよね。

犬にもそういう個性があるので、その個性に合わせた家庭を探してあげなきゃいけない。そうすると成犬の場合、譲渡先にすごく条件が付いてしまうこともありますよね。

習慣的な部分でいうと、みなさん聞かれるのはトイレですよね。外排泄の子は朝夕2回とかの散歩が必須になりますけど、それを室内排泄にしたいっていわれても犬がもう5歳、6歳だと習慣を変えるのは難しいですよね。

少しでも条件を良くして譲渡しやすくしてあげたい

引用の出典元:tsunayoshi.tokyo

手術などの治療で、獣医としての資格を存分に活かしながらボランティア活動に関わっている箱崎さん。これから先の目標などはあるのだろうか。




箱崎さん:獣医なのでいろいろな子を診るんですけど、保護犬の中でも全然病気知らずで医療費がかからない子もいれば、頻繁に病院通いして医療費のかかる子もいるんですよね。

月に何万円も医療費にかかってしまうのがわかっている状態で、この子を引き取ってくれる人がいるのかっていう。難しい問題ですよね。

たとえば、大したイボじゃなくても、しこりがあるのに気が付いたりしたらそれを手術で切り取ったりはしますね。

イボがありますよ、しこりがありますよ、乳がんかもしれませんよ、という状態だと譲渡しづらいですから。イボを取ってしまえばそこで完治じゃないですか。

だから少しでも条件を良くしたい、良く見せたいから、あえて手術して、0の状態にしたほうが譲渡が決まるかなっていうのは、ボランティア団体で活動しているからこその気持ちだったりします。




今回のインタビューでは、保護活動に犬のプロが関わることの重要さと難しさ。プロであるからこそ、自分の技術を使って、1匹でも多くの命を救いたいと考える人は多いはずだ。

しかし、本業をこなしながらボランティアを続けていくことは当然のことながら大変なことである。

とはいえ、プロと保護団体が上手に連携をしていくことが、この国の犬を取り巻く社会問題の解決に大きな役割を果たすことは間違いないだろう。

箱崎さんのように、犬のプロが保護活動に関わっていける仕組みを考え、同じような事例が全国で増えていくことを願う。

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この記事を書いたライター

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