全身がむくんで脱毛している保護犬

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アメリカには殺処分を目的とせず、できるだけ保護した犬を里親に託す、ノーキルシェルターという保護施設があります。

住人から野良犬の保護依頼を受け、ステファニーさんはいつものように保護犬の救助に向かいました。すぐに現場に駆け付けたものの、保護犬の姿は見当たらず林の中でようやく見つけたときには、数時間も経っていました。

ステファニーさんは、草むらの中に何か赤い物体を発見します。それは、全身がただれ真っ赤に腫れあがった犬だったのです。

長年保護活動に従事してきた彼女でも、ここまでひどい状態の野良犬は初めてでした。犬の体からは被毛がごっそり抜け落ち、皮膚は火傷を負ったかのように赤くなっていました。

全身はむくみ、目からは大量の膿が溢れ出ていました。ハウンドのオスと思われるこの犬にいったい何が起きているのでしょうか。

獣医からの死の宣告

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ステファニーさんのノーキルシェルターには獣医がいないのか、最近シェルターの近くにできたという動物病院へと運びました。

しかし、獣医は保護犬を一目見るなり「この犬は死ぬ運命にある。手の施しようはありません。」と死の宣告をしたのです。

気が動転していたステファニーさんは、獣医の言葉に我を取り戻し、別の大きな病院へと連れて行きました。しっかりと診察が行われた結果、さらに驚愕の事実を告げられることになるのです。

恐ろしいことに、この犬の体にはエアガンで撃たれた痕がありました。さらには幼いころから長期にわたる栄養失調状態が影響し、消化器系と関節形成が不完全で上手に歩くことすらできない体でした。

目から膿が出て被毛が抜け落ちてしまっていたのは、イヌニキビダニが寄生する「毛包虫症」に罹っていることが原因でした。毛包虫症は、母犬から感染し免疫が落ちたときやホルモン異常によって発症しやすくなるといわれています。

毛包虫症は治療によって回復するにせよ、腸や脚に異常があり歩くことすらままならない犬の現状に、ステファニーさんですら、安楽死させたほうがこの犬のためなのではないかと考えます。

何度も死線をさまよいながら

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ステファニーさんから「ワトキンス」と名前を付けてもらった犬は、エアガンで撃たれて痛みを伴っているばかりか、必要な栄養すら吸収できない状態です。

腸の手術には体力の回復が不可欠で、犬の体には栄養補給のためのチューブが取り付けられました。しかし、ワトキンスは何度も死線をさまようのです。獣医からも犬の生存率は非常に低いと告げられました。

集中治療室で何日間にもわたる治療が施され、ようやく体力もついて手術も無事に成功しました。ステファニーさんはワトキンスを励ますために病院に通い続け、回復を願う日々を過ごします。

ようやく退院が許可されたのは、ワトキンスが入院してから実に119日間後のことでした。

ステファニーさんがワトキンスの頑張りをフェイスブックに掲載すると、瞬く間に拡散し世界中から応援するコメントや犬用のベッドや毛布がワトキンスに届けられました。

ワトキンス、奇跡の復活を遂げる!

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2016年5月8日、ステファニーさんとワトキンスが草むらで初めて出会ったあの日から、ちょうど一年が経ちました。

今では、これがあの時の保護犬か?と見紛うほどキリッとした顔立ちを取り戻し、遠くを見つめるハウンド(猟犬)独特の立ち姿を見せています。

ここで、思い出してください。ワトキンスは栄養失調からくる関節形成不完全で、歩く能力は低かったはずです。

しかし、ある日忽然と立ち上がったかと思うと、彼はあたかも以前からそうであったかのように、スタスタと歩き始めました。なんと、ワトキンスの体には奇跡が起きたのです。

これにはステファニーさんも、なぜ彼が突然歩き出すことができたのか、全くわからず驚愕したといいます。もしかしたらワトキンスは、助けてくれた周りの人々から「諦めない心」を学び身に付けたのかもしれません。

奇跡の復活を見せてくれたワトキンスを見るにつけ、保護犬の命が可能な限り助けられることを願います。私たちにできることの第一歩は、命の奇跡を信じることからなのかもしれませんね。

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