旧薬事法の改正により動物実験は減少

引用の出典元:pixabay.com

2017年現在、日本で化粧品を製造・販売するにあたっては、『医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律』によって様々な規制が設けられています。

この長い正式名称は、過去には『薬事法』という名称でした。現在は、『医薬品医療機器法』または『薬機法』と略されて使われています。

2001年の旧薬事法改正以前は、国内の化粧品において過去に使われたことのない成分を配合する場合は、動物実験による「毒性試験結果の提出」が義務付けられていました。

改正後、化粧品は各メーカーの責任の元、安全性を証明するよう全成分表記が求められると同時に、たとえ新たな成分であっても動物実験のデータ提出をする必要がなくなったのです。

こうした流れから、現行の『医薬品医療機器法』では、"基本的には"化粧品の製造・販売にあたり動物実験は義務付けられていません。

ですから、販売されている化粧品のすべてが動物実験を経て、店頭に並んでいる訳ではないのです。

動物実験をしなければならない理由

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それでも例外的に動物実験をしなければならない理由があります。

厚生労働省では、化粧品の成分の分量や配合してはいけない成分などを化粧品基準に定めています。

その中で、「防腐剤、紫外線吸収剤及びタール色素」に関しては、基準に定められた最大配合量の変更や、基準に記載がないものを新たに追加して載せたい場合、詳細な安全性の資料を添付して要請する必要があります。

また、効能効果を謳える化粧品である「医薬部外品(薬用化粧品含む)」も、新たな成分を使用したい場合は同様です。

少々難しい言葉が並びますが、要請時に提出を求められる資料内容を以下に引用しておきます。

当該成分の「起源又は発見の経緯及び外国における使用状況等に関する資料」、「物理的化学的性質等に関する資料」及び「安全性に関する資料」等を添付しなければならない。

出典:「起源又は発見の経緯及び外国における使用状況等に関する資料」、「物理的化学的性質等に関する資料」及び「安全性に関する資料」


つまり、メーカー側が資料を添付して要請するためには、動物実験もしくは動物実験代替試験法(※)が行われるのです。

(※)動物実験代替試験法には動物を使わないものだけではなく、動物を使うものであっても数の削減や苦痛を軽減できる方法であれば、これに含まれます。

同時に、要請するメーカー側にも問題点があります。

すでに決められた成分や配合量の中で創意工夫して化粧品を作れば良いものを、あえて要請するのは他社が扱っていない魅力的な化粧品を製造・販売して利益を得たいからなのです。

たくさんの動物の命が犠牲になることを承知の上で利益を得ようとするメーカーには、もっともらしい言い訳がたくさん用意されていますが、もはや私たち消費者は言いくるめられるほど無知ではありません。

動物実験の内容を知れば反対する意味がわかる

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安全性の試験では、次の12の毒性試験が定められており、試験に使われる「試験動物(実験動物)は、げっ歯類の若く成熟した白色ウサギや、モルモットなどが多く利用されています。

・単回投与毒性試験
・反復投与毒性試験
・生殖発生毒性試験
・皮膚感作性試験
・光毒性試験
・光感作性試験
・遺伝毒性試験
・連続一次刺激性試験
・連続皮膚刺激性試験
・眼刺激性試験
・ヒトパッチ試験
・吸収、分布、代謝、排泄

出典:医薬部外品の製造販売承認申請及び化粧品基準改正要請に添付する資料に関する質疑応答集(Q&A)について

人への安全性を確認する実験のために、ウサギやモルモットたちは身動きできないように拘束され、様々な試験が行なわれます。それは5分や10分ではなく数日間にも及ぶのです。

動物たちは被毛を剃られた挙句、紫外線を数日間も照射され続け、炎症の度合いを数値化するのに使われます。

もっと傷ましいのは、絶食状態にした試験動物の口を開け、無理やり試験物質を投与してどの程度の中毒症状が起きるのか、2週間に渡り経過観察されることです。

場合によっては、化学物質を数ヶ月から1年以上も投与され、内臓が破裂したり死亡することもあると言います。

もちろん、実験動物の扱いは環境省によって「実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準」という規定が設けられています。

環境省の「実験動物の適正な飼養保管等を推進するために」という資料では、国際的に普及・定着している『3Rの原則』を記して動物愛護に努めるよう提唱しています。



    1.代替法の活用(Replacement)
    2.使用数の削減(Reduction)
    3.苦痛の軽減(Refinement)


実験動物関係者やメーカーに、命を扱っていることを認識させるものではありますが、苦痛を与えない実験はないことから、EU諸国を始めとして日本でも、動物実験をすること自体が受け入れがたいものだ、と考えられているのです。

年間推定約8万匹の命は救える!

引用の出典元:pixabay.com

実際、医薬部外品を含めた化粧品において、動物実験が伴う要請数は、どのくらいなのでしょうか。

厚生労働省によると、動物実験が行われていた申請の件数は、平成23年度は38件とのこと。(平成24年5月15日開催の「化粧品の動物実験を考える院内集会」資料より)

出典:PEACE ~命の搾取ではなく尊厳を~


平成24年度に要請・承認された39件の内、動物実験が行われたのは15件でした。

要請の件数は少ないものの、実験に使われる動物の数はどのくらいなのでしょうか。

HSIの東さんの発言を引用します。


「化粧品と医薬部外品で仮に年間20件の申請(新成分を使う場合の申請)が国に対してあると想定すると、1物質に4000匹で計算して、年間約8万匹程度ではないか」

出典:化粧品のための動物実験 日本は禁止規制なし ? 世界を視るフォトジャーナリズム月刊誌DAYS JAPAN


東さんによると、現状、どのくらいの数の実験動物が使われているのかは、報告義務がないため正確な数はわからないのだそうです。

実験に使われる動物の数はショッキングでしたが、意外に件数が少ないことに驚きました。

これなら将来的に日本の化粧品分野における動物実験を「ゼロ」にできるのではないか、と展望が開けた気がします。

日本では動物実験の禁止規制がありませんが、多くの団体が動物実験廃止に向けて活動し、実際に大手メーカーが廃止するなど大きな成果を出しています。

私たちも少しずつ知識を得て、こうした団体を応援したり、動物実験ゼロを掲げる化粧品を選んだりと、すぐにでもできることがあります。

そうした行動の積み重ねは、確実に実験動物たちの命を救うことにつながります。

すべての化粧品メーカーが動物実験をしなくなり、化粧品を気持ち良く使えるようになりたいですね。


脱・動物実験!人に犬にも優しいオーガニックコスメをご存知ですか?


引用の出典元:meque.jp

Tsunayoshiでも何度かご紹介しているMeqeu(ミーク)は、製造過程における動物実験を行わない化粧品です。

Mequeのボトルには「FROM A SMALL ACTION!LOVE & FAMILY TO ALL DOGS AND CATS.(小さな行動から!すべての犬と猫に愛と家族を。)」というメッセージが刻まれていて、犬猫の殺処分0を目指しています。

Mequeに関して詳しく紹介した過去記事はこちらからご覧いただけます。

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Tsunayoshi ひまわり
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