そもそも犬の白内障とは?

引用の出典元:shutterstock.com

犬が白内障になると、眼の水晶体が白く濁り視力が低下します。

水晶体が白く濁るので「白いサングラス」をかけたような状態で物を見るのではっきりした形や色がだんだん分からなくなります。それによって、歩き方がぎこちない、物に良くぶつかるなどの症状が現れます。

初期段階では視界が曇った感じですが明るさやシルエットは判別可能なので割と支障なく歩くことができます。

ところが、進行すると完全に物が見えなくなってしまい、ぶつかったり歩きたがらないなど生活に支障が出始めます。

白内障は、「先天性白内障」「若年性白内障」「老齢性白内障」の3つに分類されます。

先天性白内障は、生まれながら何らかの原因で起こる白内障です。若年性白内障は、早い場合は4歳くらいから始まりどんどん進行していきます。遺伝素因があると言われています。

老年性白内障は加齢に伴うもので年齢とともにだんだん白濁していきます。ヒトの場合、老年性白内障が最も多いのですが、犬の場合若年性白内障の割合が多い傾向があります。犬種的には、プードル・アメリカンコッカ―スパニエルなどで白内障の発生が多くみられます。

なぜ、水晶体が濁るのか?

では、なぜ水晶体が濁るのでしょうか?


水晶体の細胞の中に存在する「クリスタリンタンパク」というタンパク質があります。このタンパク質が変質し水晶体が白濁します。クリスタリンタンパクは、本来とてもちいさなタンパク質で光の透過性を妨げることはありません。ところが、何らかのストレスが加わると、このタンパク質が変性し異常なサイズの塊になります。これにより、外から眼に入ってくる光が網膜まで届かなくなります。

白内障は眼の病気ですが、実は水晶体を形成しているタンパク質の変質が原因で起こる病気です。この変質は、加齢や活性酸素の影響などの酸化ストレスが引き起こします。

また、紫外線もタンパク質の変性の原因になり、白内障を引き起こす要因の一つと言われています。

愛犬が患ってしまったとき、白内障の治療方法は?

愛犬が白内障を発症したとき、治療方法は大きく分けて2つあります。

一つは「内科療法」、もうひとつは「外科療法」です。

内科療法の代表的なものは「点眼薬」と「サプリメント」です。現在、日本国内で認可が下りている点眼薬は「ピレノキシン」と「グルタチオン」です。

水晶体の中で、タンパク質をさらに小さくしたアミノ酸の代謝が行われていますが、この代謝に異常が起こるとアミノ酸からキノイド物質がつくられます。このキノイド物質が水晶体のたんぱく質に結合すると白濁を起こします。ピレノキシンはこのキノイド物質に結合しタンパク質に結合することを阻害し、白内障の進行を遅らせます。

また、グルタチオンは水晶体中のタンパク質の酸化変性を抑える抗酸化作用があり白内障の進行を遅らせます。

サプリメントのルテインはカロテノイドで、眼の水晶体や網膜に蓄積され、強力な抗酸化作用をもっています。また、眼にとって有害な波長の光を吸収する作用があります。この抗酸化作用と有害光線吸収作用で、紫外線や活性酸素から眼を守り、白内障のリスクを減らします。

残念ながら、内科療法では完全な白内障の治療は困難なので、進行を遅らせるために内科療法を行うと考えましょう。

外科療法では、水晶体を入れ替える手術を行います。白濁した水晶体を透明な人工の水晶体に交換するので、透明感が出ます。ただ、手術金額が高額で手術可能な病院も限られます。

白内障の予防と対策

白内障の予防は困難なのが現状です。

ただ、タンパク質の変性が白内障の大きな原因の一つと言われていますので、白内障の初期段階でルテインなどの抗酸化物質をとったり、点眼を行う事は進行を遅らせる助けにはなるでしょう。

また、水晶体の白濁が進んでしまった場合は環境に気を配ってあげましょう。例えば、物の配置を変えない、薄暗くなる夕方以降の散歩は控えるなどは大切です。

犬はヒト程は視覚に頼っていないと言われており、聴覚に40%、視覚に40%、その他の感覚に20%頼っています。

とはいっても、今まで頼っていた40%の感覚が失われてしまいますので、しっかり声をかけるようにして、急に触ったりして驚かせないようにすることも大切です。

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