
ドイツでも飼育放棄...飼い主の引っ越しに置いていかれた犬たち
人間は厄介な生き物。様々な理由で自分が動物と暮らせないとわかると、様々な手段を使って飼育放棄の手段を考えます。保健所に持ち込んだり、山に捨てたり…。今回はドイツで起こった飼育放棄のお話です。
この記事の内容はこんな感じ!
飼い主はすでに引っ越し、4頭の犬が発見される
生き残った2頭の犬と元飼い主の現在
飼い主はすでに引っ越し、4頭の犬が発見される

チェコ共和国に限りなく近いドイツの街・ケムニッツ。そこで2015年1月に4頭の犬が発見されました。そのうちの2頭はすでに死んでおり、2頭は非常に衰弱した状態、もうすこし発見が遅ければこの2頭にも命の危険がありました。
一体、この4頭の犬たちに何が起こったのでしょうか。
実は犬達が発見される一ヶ月ほど前まで、この犬たちには少なくとも“家”があり、“飼い主”がいました。しかしその“飼い主”は自分の飼っているこの4頭の犬たちを残し、すでに別の場所へ引っ越してしまっていたのです。
そう、4頭の犬たちが発見されたのは、彼らが飼い主と暮らしていた“彼らの家”だったのです。飼い主が引っ越してから4週間、この4頭の犬たちは飲まず食わず、散歩もすることができない状態でした。
発見された時、そのうちの2頭はその4週間の間に息を引き取ってしまいました。
もう少し発見が早ければ…と悔やまれる事件です。
生き残った2頭の犬と元飼い主の現在
生き残った2頭も、保護された時は非常に危険な状態でした。飢餓状態である時に一気に食べ物を与えると返って生命に危険が及びますので、保護スタッフはゆっくりと消化しやすい食べ物を与えていきました。
スタッフの献身的なケアの元、1年半ほど経った今ではすっかり元気を取り戻し、重大なダメージを体に残すことなく、健やかに毎日を過ごしているとのことです。
死んでしまった2頭は本当にかわいそうですが、残りの生き残った2頭には新しい飼い主が現れて幸せに暮らせるといいですね。
さて、この犬たちの元飼い主はどのようになったのでしょうか。
今回の場合、身元の確認がすぐにできましたので(当たり前ですよね、アパートの記録を見れば明らかです)、元飼い主はすぐに警察につかまり、ドイツの法律によって裁かれることになりました。
飼育放棄をする人間がなぜ1頭以上の犬を飼育したがるのか、もしくは4頭も飼ってしまったがための飼育放棄なのか、その心は理解できませんし、理解したいとも思いませんが、法によってきちんと裁かれ、今後は彼自身が改心できることを望みます。もちろん、動物には二度と接して欲しくはないですが…。
参照:Verwahrloste Hunde von Wittgensdorf: Halter muss in Haft
