ベイト・ドッグの過去を持つバブルス

引用の出典元:www.lifewithdogs.tv

アメリカはオハイオ州の動物愛護団体Animal Charity of Ohioに酷く傷付いたピットブルが持ち込まれました。職員たちはその犬が人間の愛情に飢えている様子を見て、特に驚きはしませんでした。

ところが、そんな保護犬の性格にも関わらず、彼が職員たちの顔に口を近付けるものの、一向に舐めようとはしない様子に、何かが変だと気付いたのです。その犬が顔を舐めることができない理由、それは、彼には舌がなかったからです。

保護された時は、闘犬と思われていたその犬は、ベイト・ドッグだったことが分かりました。(ベイト・ドッグとは、闘犬の際に二頭の犬の間に餌食としておかれ、競争心を煽らせるための犬のこと。)

バブルスと名付けられたその犬が、酷く苦しんできたことに疑いの余地はありません。

しかし、彼のそんな惨めな生活も終わりました。どん底にあった彼の人生は、彼が夢見ていた以上に人間から愛情を受ける人生へと好転するはずです。バブルスは現在、彼に必要なケアと愛情を惜しまない家族を待ち望んでいます。

なくならない闘犬ビジネス

アメリカで闘犬は動物虐待に当たるとして、全米50州で法律で禁止されています。それでも闘犬ビジネスがなくならないのは、手軽にギャンブルを始めることができるからと言われています。一晩で2万ドルから3万ドルを手にすることも珍しくはないのです。

また、強い闘犬の種付けや仔犬を販売することでも、多額のお金が動きます。こうして得られたお金は、ギャングやマフィアの資金源になっています。

闘犬ビジネスがなかなか摘発されにくい理由は、闘犬が屋外ではなく、自宅の地下や倉庫など屋内で行われるからです。

金銭目的で飼われた闘犬たちに飼い主たちは、普通のペットが当然のように享受する愛情を注ぐことはありません。負けが続く犬や絶望的な負傷を負った犬たちは、撲殺や銃殺されるなど非人道的で悲惨な最期を迎えるのです。

ベイト・ドッグと呼ばれる犬たち

引用の出典元:www.lifewithdogs.tv

今回紹介したバブルスのような犬は闘犬ではなく、ベイト・ドッグと呼ばれています。ベイト(bait)とは英語で餌のこと。闘犬を訓練するにあたって、このベイト・ドッグは必要不可欠な存在と言われています。なぜなら、ベイト・ドッグを使って噛ませる練習をさせて自信を付けさせたり、2匹の闘犬の間にベイト・ドッグをおいて、より興奮させたり闘争心を煽ったりするからです。

ベイト・ドッグはシェルターから入手したり、酷いときには犬を盗んで調達することもあります。通常は、小型犬や、ピットブルであっても気が優しい・弱い個体がベイト・ドッグに選ばれます。保護されたベイト・ドッグの多くが、人間に悲惨な目に遭わされてきたにも関わらず、それでもなお人間が好きで愛情深いのはこのためかもしれません。

しかし、恐ろしい状況に身を置いたトラウマから心に深い傷を負い、心身の回復と人間への信頼を再び得るまでに、長い時間を要する犬もいます。

闘犬に酷く痛めつけられるだけの人生…ベイト・ドッグにとって、それは生き地獄以外のなにものでもありません。

人間の私欲の犠牲になる犬たち

引用の出典元:www.aspca.org

このように、闘犬ビジネスにおいては闘犬だけではなく、ベイト・ドッグも人間の私欲を膨らませるために利用される、いわば犠牲者です。

アメリカでは最近、有名人やスポーツ選手なども闘犬ビジネス撲滅のために、啓蒙活動をしています。有名人が声を上げることにより、今まで闘犬ビジネスを知らなかった人や興味がなかった人が関心を持ち、問題視することが期待できます。

日本でも、現在も土佐犬を闘犬として戦わせているのは、みなさんも周知の通りです。これを伝統と文化とするか、動物虐待とするかは意見が分かれるところです。話すことが出来ない闘犬たちの本当の気持ちを私たちが知ることは不可能です。

しかし、闘犬は人間に訓練されて闘うように育てられた犬。それを考えると、やはり望んで闘いたい犬などいない…というのが、真実ではないでしょうか?みなさんは、どう思われますか?

参照:Former Bait Dog Can’t Give Kisses, But Still Loves in the Best Way He Knows How

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この記事を書いたライター

Tsunayoshi オリビア
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