大量飼育崩壊から保護に至るまでの経緯

引用の出典元:www.photo-ac.com

2017年8月、静岡県富士宮市で大量飼育崩壊が起き、トイプードル88匹を県がすべて引き取ることになりました。

女性がペットとして飼っていたトイプードルは避妊・去勢手術がされていなかったために、ここまでの数に増えてしまったのです。

全頭保護に至ったのは、女性が破産したことにより家主および裁判所から自宅退去を命じられたことがきっかけだったようです。

それ以前から役所には近隣住民からニオイや鳴き声の苦情が寄せられており、行政は指導をしていました。

8月末日までの退去にあたり、女性は自力で犬たちの管理ができないとして飼育を諦めたため、今回の保護に至りました。

しかし、管轄する保護施設の収容数を大きく超えるため、市と富士保健所、静岡市獣医師会、動物保護団体など官民一体となって救出・保護することに。

子犬から10歳までのトイプードルはすべて近親交配

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8月22日に保護できたのは32匹でしたが、25日までにはすべてのトイプードルが保護されました。しかし、保護活動中に新たに3匹が生まれ、最終的な保護犬数は91匹に。また、5匹は活動中に死んでしまったそうです。

保護された全頭は協働した動物病院へと運ばれたあと、一時預かりボランティアの有志3世帯と獣医師会所属の動物病院7カ所に引き渡され、シャンプーや治療が施されました。

犬たちを診断した獣医師によると健康状態は比較的良いものの、全頭はすべて近親交配によって生まれた経緯から、現時点で遺伝的疾患を抱えていないように見えても今後発症する可能性があるとのこと。

さらに、狂犬病を含めた予防接種類が一切行われていなかったため、潜在的な疾患の可能性も否めないということでした。

譲渡対象となった61匹に里親が見つかる

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診断の結果ケガの治療を要する犬たちを除いた61匹に関して、保健所や動物病院、動物保護団体が窓口となって里親を募集しました。

大量飼育崩壊のニュースが報道されたことやSNSで拡散したことで里親希望者が殺到し、9月上旬には61匹のトイプードルたちに新しい飼い主ができました。

3カ月齢から10歳のトイプードルの譲渡にあたってはかなり慎重に行われ、次の条件が記載された誓約書を提出した上で譲渡されました。

  1. 30日以内に登録と狂犬病注射の実施
  2. 狂犬病予防法、動物愛護法、飼い犬条例の順守
  3. 譲り受けた後の咬傷事故等の一切の責任を負う義務
  4. 先天的、後天的疾患があったとしてもの責任で治療し、異議の申し立てを行わないこと
  5. 不妊手術(去勢・避妊)を必ず実施

大量飼育崩壊を起こすアニマルホーダーと譲渡までの問題点

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心の問題から大量飼育に走ってしまう可能性も



犬や猫などのペットをオスメス含めて複数頭飼育する際には、避妊・去勢手術をすることで意図しなかった繁殖を予防することができます。

しかし、「出産や子育てを経験したいはず」とか「生き物は産むのが自然だ」という飼い主の思い込みから、軽い気持ちで繁殖させてしまう飼い主も少なくありません。

また、飼育が不可能にもかかわらず何十匹もの犬や猫を抱えてしまう「アニマルホーダー」については、精神的疾患との関連性も研究されています。

今回の飼い主は、「狂犬病予防法違反」の容疑で富士保健所から告発されましたが、起訴までは難しいかもしれません。

また、アニマルホーダーが再び動物を収集する確率は100%に近いことから、飼い主への心のケアも必要と思われます。



身勝手は多くの迷惑を生む



身勝手はたくさんの人たちに多大な労力と迷惑をかけてしまいます。

アニマルホーダーが身勝手なのは言うまでもありませんが、里親希望者の誠意や常識が問われる一場面もありました。

奇跡的にかなり早い段階で61匹が譲渡されましたが、その裏で関係各所は多忙を極め、通常の業務に大きな支障が出ていました。

保健所の方々はもちろんのこと、担当した動物病院には昼夜を問わず問い合わせの電話が入り、午前1時や3時など深夜に電話する人もいました。

協働の相談が入った獣医師は、ちょうど旅行出発の前日だったそうですが、夏休み中のお子さんや奥さんに詫びと感謝をしながら保護犬たちを看続けていたのです。

鳴りやまない電話に対応した病院スタッフやボランティアでトリミングをしてくれた人、問い合わせへの折り返し電話を手伝ってくれた友人など、全員が嫌な顔ひとつせずに参加してくれました。

「里親になって保護犬を幸せにしたい」という純粋な気持ちと、実際の行動がかけ離れていたら本末転倒というもの。こうした異常事態のときほど、関係者の負担を推測して常識を持った行動が必要なのでしょう。

全国各地で大量飼育崩壊が起きており、9月には宮崎でも40頭のプードルが多頭飼育崩壊し、保護活動家によってレスキューされています。

過去から解放された61匹の幸せを願いながらも、今日もどこかで飼育放棄される犬や安楽死させられる犬がいることを思うと、手放しには喜べない気がします。

みなさんはどのように感じたでしょうか。



参照元:小型犬88匹保護へ 飼い主飼育断念、官民が連携対応 富士宮|静岡新聞アットエス

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この記事を書いたライター

Tsunayoshi ひまわり
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