狆の特徴:ペチャ顔が愛らしい

引用の出典元:www.shutterstock.com

  • サイズ:小型犬
  • 体高 :オス 25cm メス 23cm
  • 体重 :オス 4g メス 3kg

狆は、完全に室内飼育されてきた犬種です。漢字で「けものへんに中」と書きますが、これがまさに部屋の中で大切に飼育されてきたことの証です。

狆の顔は、幅広の顔に離れ気味の大きな目、短くつまった鼻先が特徴です。耳は三角の垂れ耳で長い被毛が生えています。

狆の体は小さいながらも、あばらも適度に張っていて、お腹はキュッとしまっています。尾は背中側に背負うようにつき、体全体はシルクのような豊かな被毛で覆われているのが特徴です。フサフサの尾を揺らしながら歩く姿は、とても優雅で高貴な雰囲気をかもし出しています。

狆の被毛はシングルコートとダブルコートのいずれも存在しており、どちらもオーバーコートは中長毛です。毛色は、ブラック&ホワイト、レッド&ホワイトがあり、ホワイトをベースに、目を包み込むようにブラック、またはレッドの毛色が入ります。

近縁のペキニーズが「チャイニーズ・スパニエル」と呼ばれるのに対し、狆は「ジャパニーズ・スパニエル」の別名があり、海外においては、この名前でよく知られています。


狆の歴史:綱吉将軍を癒した犬!?


  • 原産国:日本
  • 用途 :家庭犬

狆は、原産こそ日本ですが、そのルーツはチベット・中国辺りにあるようです。紀元前からチベット寺院で飼育され続けてきたチベタン・スパニエルや、ペキニーズといった、豊かな被毛とペチャっと潰れた顔の犬種が祖先犬ではないか、と考えられています。

狆が日本に入ってきたことが「続日本紀」に記されています。西暦732年、朝鮮半島の新羅(しらぎ)から日本の聖武天皇(しょうむてんのう)に、蜀狗(しょくく)を一頭献上した、とあります。蜀とは現在の中国四川省、狗は犬のことです。これは、日本の奈良時代の出来事で、平城京に日本の首都が遷都された時代です。

当時の日本からは中国や朝鮮に使者が派遣されていて、お土産として日本に多くの狆を持ち帰ったという記録もありますので、今で言う所の外交の道具として、狆は活用されていたのかもしれません。800年代には他の犬種との交配もあったと考えられ、徐々に日本固有の犬種になっていきます。

時代を一気に17世紀後半の江戸時代まで進めます。

第5代将軍徳川綱吉は、犬好きで有名で、しかも戌年生まれ。生類憐みの令(しょうるいあわれみのれい)を発したことで有名です。そんな綱吉は、江戸城でこよなく狆を可愛がっていたといわれます。

綱吉の晩年には、日本では元禄地震、宝永地震、富士山噴火など多くの災害や飢饉がありました。戦国の殺伐とした空気や、日本で起きる一大事を治めることは大変だったことでしょう。綱吉の側にはいつも狆がいて、慰めになっていたのでは、と思いをはせずにはいられません。

狆は小さな抱き犬として大奥や各地の大名達からも寵愛され、飼育数も増えていきした。次第に富裕層に限定された町民の間でも飼育されるようになりました。

このような歴史から、狆は、庶民ではなく皇室や将軍や資産家たちに飼われ、かなり贅沢な環境で育っていたと推測されます。

1853年、ペリーが来航した際に、数頭の狆がアメリカに持ち帰られ、そのうちの2頭は、イギリスのビクトリア女王に献上されます。次の国王エドワード7世の妃、アレクサンドラ王妃は犬好きで有名ですが、イギリスに在住していた日銀副総裁の高橋是清に、狆を調達して欲しいと要望したそうです。

1862年にはイギリスの展覧会で「ジャパニーズ・パグ」の名前で紹介され、明治に入った1870年代のイギリスにおいて、日本原産の犬としては狆が初めて公認されたのです。

1888年、アメリカンケネルクラブに「ジャパニーズ・スパニエル」の名前で公認されましたが、スパニエル種とは関係がないことから、1977年には「ジャパニーズ・チン」の名称に改名されています。

日本においては、相次ぐ戦争などにより狆の飼育数は激減し、ほぼ絶滅状態になったという歴史があります。現在、私達が日本で手にする狆は、ヨーロッパやアメリカから逆輸入された狆をベースに改良されたものになります。

2014年度ジャパンケネルクラブの狆の登録頭数は、138犬種中31位で654頭です。高度経済成長期を境に飼育数は減っているものの、愛好家らによって大切に飼育され、ドッグショーでも活躍しています。

狆の性格:家庭犬として優秀

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狆の性格は物静かで、落ち着いています。子供や他の犬への攻撃性もなく、見知らぬ人にでもフサフサと尻尾を振り愛嬌のある犬種です。

狆は感受性が高く、飼い主の気持ちの変化に敏感です。少しでも悲しんでいるような気配を感じれば、近寄ってきて慰めようとする愛情深い性格です

抱き犬として愛され続けた狆らしく、飼い主のひざに乗って一緒に過ごしたり、ゲームをして遊んだりするのが大好きな犬種です。

狆の性格まとめ


  • 物静か
  • 落ち着きがある
  • 愛嬌が良い
  • 愛情深い
  • 遊び好き

狆の平均寿命と気をつけたい病気


狆の平均寿命は12~14年程度と考えられています。狆がかかりやすい先天的な病気は特にありません。

小型犬のリスクとして、膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)や、軟骨形成不全は気をつけたい病気です。痛そうに歩いていないか、チェックしましょう。

狆のような小型犬に多い病気の一つに、呼吸に障害を起こす、気管虚脱(きかんきょだつ)が挙げられます。原因は明確ではありませんが、遺伝や肥満や老化、暑さ、ストレスなどが要因と考えられています。

万が一、首輪による圧迫があった後に、喉をガーガー言わせていたら、この病気の症状かもしれません。呼吸困難やチアノーゼの症状が出ていたら、すぐに治療を受けさせましょう。

狆の飼い方:完全な座敷犬

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狆は、完全に室内飼育向けの犬種です。日本原産ですが、ルーツから分かる通り、暑さには弱いので、エアコンで温度調整をして育てます。

無駄吠えは少ないですが、高い声でよくおしゃべりする可愛い面があります。遊び好きですが、家具をかじるといったイタズラはほとんどしません。

狆は、家庭犬としての気質を持ち、大変育てやすいので、子供やお年寄りがいる家庭でも一緒に暮らせます。しかし感受性が強く繊細な性格ですので、赤ちゃんにしつこく触られることや、荒っぽい扱いは嫌がります。

賢い犬種ですが、若干プライドが高い面もあるので、強い口調でのしつけはせず、徹底的に褒めて覚えさせると良い犬種です。

狆は、室内では跳び回ったりして比較的活発に動き回りますが、運動量はあまり必要ありません。散歩は、1日10分程度を2回行います。庭があれば、飼い主と一緒に外の空気を吸わせに連れて行くのも良いでしょう。

狆は比較的体臭も少なく、被毛の手入れもラクなほうです。粗めのコームでとかし、絡まないように適宜ブラシをして下さい。換毛期には当然抜け毛も増えますので、無駄毛を取り除き、皮膚を清潔にしておきます。

ひざに負担がこないように、床は狆の足に優しい素材を敷き詰めておきましょう。クッション性が高く、滑りにくいコルクがおすすめです。

「Do You?」の合図でクルクル回っちゃう狆

引用の出典元:www.youtube.com

「バンザイ」という、何とも日本的な名前の狆の登場です。

夕飯が目前に迫っていて、少し興奮しているようですね。

飼い主さんが「Do You?」と話しかけただけで、「狆・スピン」のスイッチが入ってしまいます。

そのうち「Do You?」スイッチで、トリプルアクセル成功しちゃうかも!?

可愛い狆と一緒に新しい世界を見てみよう!


犬なのに、何だか猫みたいな狆。夏の暑さは苦手なので、お散歩は控えめにならざるを得ませんが、涼しい季節には「犬用バギー」に乗せて、少し遠くの公園まで歩いてみませんか!新しい発見があるかもしれません。

「犬用バギー」は1台でカバンにもなるタイプが売られています。オフ会があれば、カバンだけにして電車にだって乗ることができるので、便利がイイですよ。

狆の大きな目と可愛い声で、何かを一生懸命に訴えてくる姿は、可愛い過ぎます。狆にお姫様ドレスを着せてあげれば、もう可愛さ100倍、間違いなしです。思わず洋服を買う愉しみが増えちゃいます。

狆は、飼い主さんが喜んでいるのを良く理解しています。いつも笑顔を見せて育ててあげて下さいね。

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