銃撃戦の流れ弾で傷つく犬たち



リオデジャネイロ市内は麻薬取引の温床となっており、警察官とギャング集団による銃撃戦が絶えません。

そういった最悪の状態に巻き込まれる動物たちがいることを、私たち日本人も知っておかなければいけないでしょう。

黒い瞳でじっとこちらを見るこの犬は銃撃戦に巻き込まれ、流れ弾が5発も当たってしまったのです。"Netinho Coragem"「小さな勇気」と名付けられた犬は、リオで最も大きなアニマルシェルター「SUIPA」に保護されました。

アニマルシェルターの手によって動物病院に緊急搬送された犬は、大腿骨の手術を受け奇跡的に命を取り留めます。回復を待ってすでに決まっている里親さんの家族になる予定です。



この犬もまた、銃撃戦による流れ弾で命を失いかけました。

73年間も続くこのアニマルシェルターには、現在4,500頭以上の犬が収容されていますが、このオリンピックによる経済不況のあおりを受け、シェルター存続のための寄付金が集まらなくなってしまい、閉鎖を余儀なくされている事態です。



【アニマルシェルターのスタッフ】

このアニマルシェルターが閉鎖に追い込まれれば、当然犬の保護や救助活動が滞ってしまうのは明らかです。アニマルシェルターの閉鎖はすなわち、そのまま見捨てられる命の数が増えることを意味します。

ブラジル、リオデジャネイロでのオリンピックがもたらしたものは光だけでなく、闇をもより一層深くしてしまったのかもしれません。

リオはオリンピック開催地として適切だったのか?



ブラジル、リオデジャネイロの地でオリンピックが開催されることが決定された直後から、かなりの治安の悪さが問題となっていました。

開幕前には、国際空港内で警察官による抗議デモが日本でも放送され、「地獄へようこそ」の横断幕も記憶に新しいところです。抗議デモの理由は、給料が支払われていないから、というもの。

あえて自国のイメージを下げるような抗議デモを行った裏には、オリンピックで注目を浴びているからこそ、海外の人たちにブラジルの現実を知ってほしいという真意が込められていました。

リオでは殺人事件の発生件数が前年比15%も増加し、強盗にいたっては日常茶飯事で、2016年の夏までにすでに殉職者は50人を超えるほどです。

それでも開幕後はロンドンオリンピックの2倍に相当する8.5万人の警官や兵士たちが街をパトロールし、厳重警備にあたっています。もちろんその手には拳銃や自動小銃が握られているわけですが。

8月6日には五輪馬術センターのテントに流れ弾の銃弾が飛び込み、10日には警察官が射殺される事件が発生。16日には地元警察と犯罪組織の間で銃撃戦が交わされるなど、リオ市内では選手や観光客をターゲットにした強盗事件や警察官への襲撃事件が多発している状態です。

日本で暮らしていると、まったく想像もつかないほど治安の悪い環境下で、オリンピックは開催されているのです。

オリンピックの真の意義を思い出したい

引用の出典元:citiesofmigration.ca

今回のリオオリンピック開催に伴い、相当なお金がかかったことで貧困や対立が悪化し、それまで以上に暴動や銃撃戦が増えてしまいました。

日夜勃発している銃撃戦に巻き込まれるのは犬だけではなく、善良な市民もまた被害者です。2016年上半期だけでも、すでに2,000人もの犠牲者が発生しています。

リオデジャネイロでは日本と違い、市民や動物がそこにいても犯人を銃撃するのだそうです。当然、現場にいた人間も動物たちも逃げ切れることができずに命を落とす結果となってしまうのです。

世の中から犬の悲しい出来事が消えないのは、きっと人間社会の悲しみが消えないからかもしれません。スポーツの祭典であるオリンピックには、国境や争いを超えた平和への願いが強く込められています。

私たち日本人は、様々な現実がオリンピックの裏にあることを踏まえた上で、「真の平和の祭典」として東京オリンピックを迎えたいものですね。

そして、全世界の見本となるような日本の安全と平和な社会、日本人の美しい心を感じ取ってもらいたいと思います。

さらに欲を言えば、全世界の人々が「日本の犬社会への認識は素晴らしい!」と絶賛されるような社会へと変貌を遂げていることを願います。

あなたは、オリンピックにどんな意義を見出しますか?

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Tsunayoshi ひまわり
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