犬にはてんかん発作の検知能力がある?

数百種類いると言われる犬たちには、それぞれ得意なことがありその能力に応じて昔から人間と一緒に仕事をしてきました。

現代ではペット、伴侶、家族として人間と暮らす犬が多くなっていますが、それでも狩猟犬、盲導犬、警察犬、救助犬などとして活躍する犬もたくさんいます。

そんな中で人間の病気を検知し、知らせる能力がある犬がいるということはずいぶん前から知られており、世界中で注目を集めています。

そのうちのひとつが、脳の神経疾患である「てんかん発作」の発症を検知するというもの。

一般的に発作の予兆が極めて短い、または少ないと言われるてんかん。

その発症を数時間前から数秒前に検知し、飼い主に何らかの方法で警告する犬の報告が数多く上がったことから、1990年頃から「犬にはてんかん発作の検知能力があるのではないか?」という議論がされるようになりました。

犬はどうやって、てんかん発作を知らせるの?

検知能力を持つ犬は、てんかん発作を事前に検知し警告すると言われていますが、一体どのように本人に知らせるのでしょうか?

1993年に行われたイギリスの獣医学者Andrew Edney氏の調査では、発作を検知した犬には以下のような行動の特徴があるということが報告されています。

  • 落ち着きを失い不安そうな表情をする
  • 吠える
  • 不安気に鼻を鳴らす
  • 飼い主に鼻を擦り付ける
  • 飼い主の手や顔をなめる
  • 飼い主を横にならせようとする、隣に座る
  • 発作中は近くの人に警告を向ける


これらの行動を総合的に見て、発作を検知した犬の行動には「人の動きを止めようとする意図」があるのではないかと結論付けられています。

実際にいた!"盲導訓練脱落犬"がてんかん検知能力を発揮

てんかん発作を飼い主に知らせる犬の報告は世界中で多くあるようですが、中でも有名なのがアメリカで暮らすゴールデン&ラブラドールのミックス犬『タクシー』ではないでしょうか。

タクシーは元々盲導犬になるための訓練を受けていましたが、適性がなく盲導犬訓練を修了出来ませんでした。

その後、タクシーは脳の障害からてんかん発作を持つレイチェルという少女と暮らすようになります。タクシーはレイチェルの発作を事前に検知し、何度も本人や家族に対して警告を出すようになりました。

また発作の時に左に倒れる傾向から、常にレイチェルの左に寄り添い倒れた時の支えになる行動も見られるようになったそうです。

てんかん発作検知犬と人間の未来

実際にてんかん発作を検知し知らせる犬たちが多くいたことで、その能力があるという仮説の元、そのメカニズムを解明すべくアメリカで研究が始まりました。

しかし、資金の問題や検知犬育成のむずかしさなどから、科学的なメカニズム解明にまで至っていないのが現状です。

ここ数年で犬の脳波を調べる研究がようやく再開されるなど、また新たな展開を迎えている時でもあります。

まだまだ「可能性」を探る段階ではありますが、この研究がさらに進めばてんかん患者の生活をサポートすることが出来る日が来るかもしれません。

犬と人間が、支え合いながら暮らすことが出来る日を願い、今後の研究にもぜひ注目していきたいですね。

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この記事を書いたライター

Tsunayoshi MEG
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