イギリス国内で数が激減中のイギリス原産犬種は?

引用の出典元:www.dailymail.co.uk

愛犬家にとってショッキングなニュースがイギリスより伝えられています。多数のイギリス原産の犬種が、イギリス国内で絶滅の危機に瀕しているというのです。

絶滅危惧犬種としてあげられているのは、スカイ・テリア、ブラッド・ハウンド、ダンディ・ディンモント・テリアなど、どれも古い歴史を持ち、イギリス人の誇りだったものばかり。

昨年のイギリス・ケンネル・クラブに新たに登録された子犬の数は、次の通り。


  1. スカイ・テリア 28匹
  2. オッター・ハウンド 40匹
  3. サセックス・スパニエル 49匹
  4. ブラッド・ハウンド 53匹
  5. アイリッシュ・レッド・アンド・ホワイト・セッター 63匹
  6. グレン・オブ・イマール・テリア 76匹
  7. フィールド・スパニエル 80匹
  8. カーリー・コーテッド・レトリーバー 83匹
  9. キング・チャールズ・スパニエル 84匹
  10. スムース・コリー 89匹
  11. ランカシャー・ヒーラー 90匹
  12. ダンディ・ディンモント・テリア 91匹


御覧の通り、どれも100匹を切っています。犬種の数が極端に少なくなると、起こりうる問題は安全な交配を行うことが困難になることです。上記の登録数では、特定の犬種の遺伝子プールを保護していくには十分ではありません。

近親交配を避け、健康な子犬を繁殖するには、毎年最低でも300匹の子犬の出生が不可欠だというのがブリーダーの見解です。

イギリス国内で何が起こっている?原因は?

引用の出典元:www.dailymail.co.uk

一部のイギリス原産の犬種の数が激減してしまった背景には、人間の気紛れが関係しているようです。

たとえば、昨年イギリスで新たに5200匹以上の登録があったチワワ。有名なところでは、ヒルトン・ホテルの創設者のひ孫パリス・ヒルトンがチワワを飼っていました。こういったセレブが、まるでハンドバッグを持つような感覚で愛犬のチワワを抱いている姿がメディアで頻繁に取り上げられていました。

これを見た人々は、チワワの小さい身体と大きな目に魅了され、『チワワを飼わなければ!』と思い、チワワの人気は大爆発したのです。

同じように、フレンチ・ブルドッグは昨年10000匹以上の登録がありました。また、近年のイギリスでは、コッカー・スパニエルとプードルのミックス犬コッカプーが大人気だとか。

この事態を憂慮するのは、絶滅危惧犬種のブリーダーたちです。彼らは、一部のイギリス原産の犬種は、現代のイギリス人のライフスタイルに合わないばかりでなく、流行の犬種たちに押されて古臭い印象になってしまったのではないかと考えています。

「かのヴィクトリア女王にも愛され、イギリスの忠犬代表と言えば、スカイ・テリアだったのに…。」スカイ・テリアの熱心なブリーダーであるゲイル・マーシャルさんはため息を付きます。

一方、ケンネル・クラブのビル・ランバートさんは、次のように語っています。

「イギリスのテリアたちは、飽きると悪戯をすることが多く、このような問題行動は共働き夫婦には歓迎されません。」

参照:Hounded out! They're classic British dog breeds facing extinction - thanks to the mania for trendy pooches. So can YOU help save them?

流行の犬を購入することが意味すること

危機を感じたスカイ・テリア・クラブでは、海外から子犬や、遺伝子的に問題がないと証明されたイギリス国外の雄犬の冷凍精子を輸入したい会員に、800ポンドを与えることを公表しています。

しかし、子犬の輸入は最終的に何千ポンドも費用が掛かるため、800ドルは焼け石に水。それに加えて、スカイ・テリアによくみられる腎臓及び肝臓疾患などの遺伝子を持たない犬を確実に見付ける作業には、非常に手間暇が掛かるといいます。

前出のランバートさんは、「イギリス原産犬種の保護は、単に犬たちのためだけではないのです。ファッション感覚で動物を購入すると、自分のライフスタイルにまったく合っていない場合があることも考慮に入れるべきです。」とイギリス国民に警鐘を鳴らしています。

「流行の犬種の子犬は違法に取引されることもあり、また、私利私欲に満ちたパピーミルの経営者のせいで、健康や発育に問題が出てくることもあります。」

絶滅危惧種の野生動物の種の保存対策に関しては、世界が頭を悩ましていることは知っていました。しかし、まさか一部の犬種までもが絶滅の危機に直面しているとは意外でした。

今回ここで挙げられた犬種は、流行の先端の犬種ではありませんが、魅力的なものばかりです。どうにか再びイギリス国内で注目を浴び、良さを再認識されて数が少しずつでも増えて行くことを願わずにはいられません。

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