1匹の犬との出会いが始まりだった

引用の出典元:www.newfoundreads.com

今回の主人公となるマイケルさんは、14年前にスウェーデンからタイに移住してきました。移住した彼はタイの飲食店で働き始めます。

そんなある日、彼の職場に1匹の痩せ細った犬がやって来ました。

どうやら、その犬は母犬だったようで、産まれたばかりの子犬を連れていたのです。しかも見るからにひどい感染症に罹っていました。

その時の様子をマイケルさんはこう語っています。

「その犬の姿を見たとき、私は胸が張り裂けそうになりました。そして、その犬に毎日ご飯を与え始めたのです。」

出典:This Man Feeds 80 Street Dogs In Thailand Every Day.

毎日犬の食事を作り面倒をみる生活

引用の出典元:www.thailand-construction.com

それからというもの、彼の犬への想いはどんどん大きくなっていきました。

毎日の日課は、犬の食事作り、そして町中にいる野良犬たちにも食事を届けることです。

しかも、それを1日に3回。

町中を車で走りまわり、あちこちにいる弱った野良犬に食事を与えるのです。たとえ犬好きであったとしても、誰もがマネできる様なことでは決してありません。

食事といっても、さすが調理人です。
ただの残飯ではありません。

大きな鍋には、ドッグフードにご飯、油、蒸した魚や鶏肉を混ぜて調理したものが入っています。このマイケルさん特製の手作りご飯を野良犬たちに与えます。

ご飯が入った大鍋を車の後ろに積みこみ、あちこちにいるお腹を空かせ、そして愛情に飢えた野良犬たちに届けて回ります。

野良犬たちもマイケルさんを待っているかのように、大きく腕を広げる彼の元に駆け寄ってきます。

弱った野良犬たちを救うマイケルに感謝!

マイケルさんは、決して無責任に野良犬に食事を与え続けているわけではありません。食事の他にも、怪我をしている犬は動物病院に連れて行き、きちんと治療を受けさせるのです。

また、マイケルさんがこれまでに100匹の犬に避妊手術を受けさせました。さらには、その中の30匹には素敵な里親を見つけてあげました。

彼が今も飲食店に勤務しているかは不明ですが、これほどまでの保護活動をたった一人の人間にできるとは本当に驚きです。マイケルさんは自分の時間とお金を、 野良犬を助けるために捧げています。

そんな彼を応援しようと、マイケルさんと野良犬たちのドキュメンタリー動画を作ってフェイスブックにアップし、彼への寄付を募る運動が始まりました。

マイケルさんの、素朴な犬への想いに胸が打たれます。

「私は犬たちに食事を与え続けているだけなのです。私はただ、苦しんでいる犬を見るのが耐えられなかっただけなんです。」

出典:This Man Feeds 80 Street Dogs In Thailand Every Day.

日本とは全く違う、タイの犬事情

引用の出典元:www.boredpanda.com

実は、タイの犬事情は日本と比べるとかなり違います。

まず、驚くほどたくさんの野良犬が普通に町中を歩いています。これは、「生き物を無駄に殺生しない」という、タイの仏教思想の影響とタイ国王の政策が影響しています。

1990年代には野良犬が48万頭にもなり、年間4万頭が殺処分されました。その後、在位世界最長で愛犬家として知られるプミポン国王の働きかけにより、2001年には野良犬の殺処分は行わないことになります。

避妊手術と狂犬病の予防接種をして、まずは施設に保護されます。その後、攻撃性など問題がない犬だけを、住民の許可を得て元いたエリアに戻す、という方向性に変わりました。問題を抱えている犬は、そのまま保護施設で一生安心して暮らせるのです。

こういった事情から「タイ王国は犬の楽園」と例えられますが、これはあくまでも犬目線から見れば、ということで、衛生面から見れば問題があります。

21世紀に入り、タイでは犬の殺処分が禁止となりました。保護されているとはいえ、すべての野良犬たちに避妊手術や狂犬病予防が施されているわけではありません。

タイにおいて赤十字の医師が調べたところ、いわゆる野良犬の2~4%が狂犬病に感染していると推定されています。2013年には、5人の人間が狂犬病に罹り、全員死亡しています。(世界的には毎年4~7万人が狂犬病ウィルスで死亡しています。)

参照:海外安全ホームページ: 安全対策基礎データより

今回ご紹介したマイケルさんは、国では行き届かない部分をケアしているのでしょうね。彼の地道で愛に満ちた行動は尊敬に値します。

タイと日本では犬事情が違えども、犬を想う人間の気持ちは一緒なのですね。

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