【獣医師監修】犬がレタス(生)を食べても大丈夫?適量やメリットは?キシリトールや下痢などの注意点!

ダイエットに人気の野菜、レタス。レタスが大好きな犬もいるかもしれません。サラダにはもちろん、茹でても、炒め物にしても美味しいレタスですが、犬がレタスを食べても大丈夫なのでしょうか?今回は、犬にレタスを与える際の適量やメリット、注意点などについて解説していきます。

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先生にお聞きしました
徳本 一義 先生
ペット栄養学会理事。小動物の臨床栄養学に関するスペシャリスト。
獣医師 MBA(経営学修士)

ヘリックス株式会社 代表取締役社長

【資格】
獣医師

【所属】
ペット栄養学会 理事
一般社団法人ペットフード協会 新資格検定制度実行委員会 委員長
日本獣医生命科学大学 非常勤講師
帝京科学大学 非常勤講師
など

大学卒業後、小動物臨床に従事。

その後、ペットフードメーカーに入社し、小動物臨床栄養学に関する研究、情報発信を中心とした活動を行う。

現在は、獣医療・教育関連のコンサルタントとしての活動。ペットの栄養に関する団体の要職を務める。

自宅で9頭の猫と暮らす愛猫家。
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犬が【レタス】を食べても大丈夫!

犬が【レタス】を食べても大丈夫!

iStock.com/elenaleonova

犬がレタスを食べても基本的に大丈夫です!

レタスの起源は地中海から西アジア周辺とされており、ロメインレタスのような葉レタスが中心でした。

日本でも、奈良時代には縦に長い茎レタスが栽培されていたといわれています。

現在の丸い形のレタスは、1697年に刊行された「農業全書」にレタスの種類や栽培方法が書かれていることから、江戸時代末期には食べられていたと考えられます。

犬が【生】レタスを食べても大丈夫?

犬が「生」のレタスを食べても大丈夫です!

生のレタスを与えるのが心配であれば、「茹でたり」「焼いたり」加熱してからあげるようにしましょう。

犬にレタスの【芯】をあげても大丈夫?

犬にレタスの芯は与えないようにしてください

下痢や嘔吐の原因となりますので、芯は取り除いて、愛犬に与えるようにしてください。

犬に与えるレタス【メリット】は?

犬に与えるレタス【メリット】は?

Ushico / PIXTA(ピクスタ)

レタスは愛犬にも手軽に与えられる食材ですが、栄養があまりないと勘違いされることが多いようです。

しかし、レタスには豊富な栄養素が含まれており、犬にとっても有用なものばかりです。

ここで、愛犬に与えるレタスの栄養素とその効能について見ていきましょう!

犬に与えるレタスのメリット①【ビタミンC】【ビタミンE】

レタスの栄養素①「ビタミンC」「ビタミンE」体の酸化を防ぐ働き!

iStock.com/RyanJLane

レタスにはビタミンCとビタミンEが含まれています。

ビタミンCは水溶性ビタミン、ビタミンEは脂溶性ビタミンで、どちらも「抗酸化作用」の役割を果たすビタミンです。

「抗酸化作用」によって、身体の中に増えてしまった活性酸素による”体の酸化を防ぐ”働きがあります。

犬に与えるレタスのメリット②【ビタミンK】

犬に与えるレタスのメリット②【ビタミンK】

iStock.com/woraput

レタスには、ビタミンKも含まれています。

ビタミンKには、骨を構成するタンパク質を活性化させることで、”骨の形成をサポート”する働きがあります。

また、レタスは血液が固まりやすくなるように、”因子を活性化”する役割も果たしています。

犬に与えるレタスのメリット③【食物繊維】

犬に与えるレタスのメリット③【食物繊維】

iStock.com/gollykim

レタスには食物繊維がたくさん含まれています。

レタスを食べることで「腸内環境を整えたり」「お通じを改善」する効果があると言われています。

犬に与えるレタスのメリット④【カリウム】

犬に与えるレタスのメリット④【カリウム】

freeangle / PIXTA(ピクスタ)

レタスにはカリウムなどのミネラルも含まれています。

カリウムは体を作る細胞内に多く存在し、「代謝を調整したり」「血圧が上昇するのを防ぐ」働きをします。

また、レタスに含まれるカリウムは「体内の余分なナトリウム(塩分)を排出する」役割も持っています。

犬に与えるレタスのメリット⑤【カルシウム】

犬に与えるレタスのメリット⑤【カルシウム】

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レタスには微量ながらカルシウムも含まれています。

カルシウムは「骨や歯の形成に欠かすことのできないミネラル」で、骨に蓄えられ、常に”骨を新しく作りかえる”役割を果たします。

犬に与えるレタスのメリット⑥【葉酸】

犬に与えるレタスのメリット⑥【葉酸】

iStock.com/miljko

レタスの栄養素である葉酸とは、水溶性ビタミンの一種で、葉物野菜に多く含まれていることが多いことから「葉酸」と名付けられました。

葉酸は「赤血球の細胞形成」や「胎児の発育を助ける」など、重要な役割を担っています。

妊娠している犬に与えることで、母子の健康維持に効果を発揮してくれるでしょう。

犬に与えるレタスのメリット⑦【ラクチュコピクリン】

犬に与えるレタスのメリット⑦【ラクチュコピクリン】

IYO / PIXTA(ピクスタ)

「ラクチュコピクリン」とは、レタスから出てくる白い液体に含まれている成分です。

これはレタスから出てくる「乳」であると考えられており、レタスの日本名が「ちしゃ(乳草)」と呼ばれることからも、うなづけます。

ラクチュコピクリンには”自律神経を整える”効果があるといわれており、”安眠効果”や”リラックス”効果を期待できます。

犬に与えるレタスのメリット⑧【水分補給】

犬に与えるレタスのメリット⑧【水分補給】

K / PIXTA(ピクスタ)

レタスはその95%が水分です。

そのため、レタスを食べることは”水分補給”に非常に効果的です。

犬に与えるレタス【キシリトール】に注意!

犬に与えるレタス【キシリトール】に注意!

https://forms.gle/TsbjKAAeNTkVE6ow7

レタスには微量ながら、「キシリトール」という、犬にとっては”有毒”な成分が含まれています。

キシリトールを過剰摂取すると、インスリンの過剰分泌が起こり、血糖値が急激に低下して、最悪の場合は”死”に至ります。

致死量のキシリトールをレタスだけで摂ろうとすると、体重1kgあたりレタス2kgが必要ですので、通常食べる量であれば問題ありません。

犬に与えるレタス【適量】は?

犬に与えるレタス【適量】は?

ララ / PIXTA(ピクスタ)

ただし、愛犬にレタスを過剰に与えると、消化不良や下痢(げり)を起こす可能性があるので、一日に与える量の目安としては、レタスの大きな葉っぱ一枚程度にしておきましょう!

犬に与えるレタス【まとめ】

犬に与えるレタス【まとめ】

yanik88 / PIXTA(ピクスタ)

レタスは手軽に愛犬に与えることができる野菜です。

レタスは栄養も豊富な野菜なので、おやつやフードのトッピングにピッタリです。

うまく取り入れて、愛犬の健康維持に役立てていきましょう!

愛犬との健康で楽しい生活

savitskaya iryna/ Shutterstock.com

愛犬の健康を守ることができるのは飼い主だけです。

飼い主が愛犬に与える食事について十分に理解し、愛犬が健康でいられる生活を楽しみたいものです。

みんなのコメント

hotdogさん
うちの子はレタスを冷蔵庫から出すと、匂いで分かるのか一目散にキッチンへ飛んできます。ついあげたくなっていたので、食べさせて大丈夫と分かって安心しました。
ぴくりんさん
水分が多い野菜なのでなんとなく心配でしたが むしろ補給にいいのですね。 家で余りがちなのであげてみます!
トイプーちゃんさん
この記事を見て安心しました!ありがとうございます。
まいちゃんさん
あー、安心しました🎵 うちのワンちゃんは サニーレタスが大好き💕 洗っていると、ずーっと足元から離れません。 たくさんは あげてないけど、回数が多いから 心配していました。 喜んで食べる姿見てると 可愛くて、可愛くて…😄 ありがとうございました✨😄⤴️
犬好きさん
うちの犬が片方がレタスが好きでもう片方はレタス嫌いです。なぜでしょうか!

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